【前編】締めくくりの言葉を用意してみる
2022/10/08
始めれば、終わりが必要になる
人生において、感情を揺さぶられるような出来事との出会いは突然です。
始まりは、そこで感じた「イラッ」だったり、「ムカッ」だったり、「ガーン」だったりと様々かと思いますが、自分で始めよう!と決めようと決めまいと、起きた出来事を通じて、人の中ではつらつらと言葉がめぐり始めます。
最初は「今の何?」「え?え?え?」と、驚きのフレーズだったのかもしれませんが、そのうちに、「あの対応はないんじゃない?」「私何かした?」「おかしいでしょ」「なんか腹立つ」みたいな感じで徐々に言葉の色合いがダークさを帯びてきます。
このあたりで、めぐり始めた言葉の色合いに気がつき、「このままでは自分の気持ちが滅入ってしまう」と、自分への影響を思い、頭をぶんぶん振りながら、深呼吸しながら、「えいやっ!」と自らの意思で言葉を止めることができる方もいれば、そもそもで言葉がめぐっていることに気づくことができなかったり、気づいても止めることが難しかったり、止め(られ)たつもりが気がつくと再び同じことを繰り返していたり…どうしたらよいのか途方に暮れる なんて方もおいででしょう。
なんでもそうですが、始めると、そこには終わりが必要で、始めたのは自分の意思ではなくても、終わらせるのは、自分の意思を必要とされます。
この言葉を簡単に説明すると「人に会ったときや別れるときの、(健康を祝し、祈る)あいさつの言葉」となります。
罵詈雑言をなげている相手に対して、相手の健康を祝し、祈る言葉を最後に使うの? という疑問を覚えた方。言葉は、相手のためにではなく、自分のために使うことを私は改めてご提案いたします。
このあたりのことは過去に私が日総研出版発行「体験知と根拠で3領域の看護がわかる!呼吸・循環・脳実践ケア」にて半年にわたって連載させていただいた記事をご覧いただけると背景を理解いただけるかと思いますため今ここでは割愛しますが、あなたがあなたの頭や心の中でめぐらせた言葉は、相手には何も影響を及ぼしません。
ちなみに、ダークな念が相手に…なんてことを期待してしまう、という方もおいでかもしれませんが、それで本当に相手に何かが起こった時、あなたはその一因が自分にあるかもしれないことと、どう向き合われますか? それでなくとも嫌な気持ちにさせられた相手のことで、さらにそんな負の遺産まで自分に背負わせるのは、私はあまりにも割が合わなすぎる気がします。よって、自分の言葉を通じて誰かの不幸を自分に期待させることを、その実現性以前に、少なくとも私は賛成しません。
あなたに罵詈雑言を使わせまくった相手に対する締めくくりの言葉を「ご機嫌好う」とすることで、少なくとも、あなたは、あなたに嫌な思いをさせた相手への、あなたの懐の深さを「自分に」示し、そんな自分であることの誇りをもって、前に進ませてあげてほしいのです。
ダークな言葉で充満した自分への影響を軽減させる目的も兼ねた「締めの言葉としてのご機嫌好う」について、後編は連休明けの次の一粒万倍日である11日(火)にお届けします。
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